気まぐれに、だけど映る時は鮮明に、記憶を蘇らせるんだ。
四元壯
映画の楽しさ
11/28のライブに向けて、やること盛りだくさんで、でも全然できていなくって、やばい!と焦りはじめている今日この頃なのですが、
演出の参考になるものを探していたところ、
すごくいい1冊に出会いました。
『ハリウッド白熱教室』ドリュー・キャスパー(大和書房)
という本です。
NHKの白熱教室シリーズらしい |
内容としては、
映画を構成する5要素(脚本、ビジュアル・デザイン、撮影、編集、音響効果)について、
ドリュー・キャスパーという南カリフォルニア大学の教授が、
実際の作品を見ながら解説をする、
というもの。
例えば、
ビジュアル・デザインの 解説では、
撮影(フォトグラフィー)の語源から、
映画においての”光”の重要性を教えてくれる。
フォトグラフィーの語源は、
ギリシア語の「フォトス」と「グラファイン」から来ていて、
それぞれは「光」と「書く」という意味だ。
だから、
「フォトグラファー」とは「光で書く人」という意味になる。
つまり、
撮影において、視覚において”光”がそれだけ重要だ、
ということだ。
実際の映画の中で、光はどのような効果を生むかというと、
例えば、
ホラー映画では、下から光を照らすことで、
人物の目のくまが濃く出て、「不気味さ」を表現できる。
片側からだけ照らした場合は、
顔の半分に影がはいり、
心の不安定さ、何かが欠けていることを表現できる。
こういった感じで、映画において”光”は重要だ、
ということを教えてくれる、とてもいい本だ。
大好きな『雨に唄えば』が、カラー映画の理由
この中に、キャスパー教授は学生に問う場面がある。「映画はカラーと白黒、どちらがより本物に近く、見ている人の心を動かすか?」
という質問で、
「扱うテーマによって違う」が正解だ。
だから俺の大好きな『雨に唄えば』は、
絶対にカラーでないとダメだ、ということだ。
なぜなら、
『雨に唄えば』のストーリーは、
それまで白黒映画が主流だった映画界に、
カラーで音声付きのトーキー映画に、世の中が移り変わる変革期の時代の映画だからだ。
これまで、
何度も見ていたはずの映画なのに、
なぜカラーなのか、なぜ白黒ではないのか、
なんてこと、一度も思わなかった。
ただの時代的なものだろう、とか思っていた自分がとても情けない・・・。
雨に唄えば ※著作権が切れてるからきれいなものがアップされている
この本を読んで、あらためて、
新しい知識を得ると、これまで目には入らなかったものに気づいたりできるので、
本を読んだり、新しいことを知る、というのは楽しいなぁ、
と思った。
the chocolate boxの11/28のライブ。
こういうヒントをたくさん散りばめて、
きっと楽しいライブにしますよ!
では、よい1日を!
the chocolate box 四元壯
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